泌尿器科医会は埼玉県内で医療活動をする泌尿器科医の有志の団体で1986年に設立いたしました。別掲いたしました様に歴代6名の先生が会長職を歴任され、2020年4月からは第7代会長として私、さいたま市立病院副院長増田毅が拝命いたしました。
当初、医会の設立目的は3つありました。1つ目は泌尿器科に関する学術の研究、2つ目は社会保険診療の調査研究、3つ目には医会会員の相互連絡、親睦でした。ここにさらに、4つ目として一般の皆様との絆として市民公開講座を含めた啓蒙活動を加えました。会長職となったここ2年間は新型コロナ感染症の流行から、さまざまな制限があり、こういった目的を達成することが困難となりました。しかし、その間にもいろいろな工夫や対応が考えられ、学術面での研究会についてはウェッブでの開催となり、逆に参加のハードルが下がり、盛況になった感があります。また、社会保険制度については新型コロナ感染症が蔓延した状態でもゆるぎなく対応し続けており、その枠組みは変わっておりません。一方、会員間の親睦は対面でおこなうことは困難な状態ですが、医会ホームページを使って今後、工夫をしていこうと考えております。そして、現在の1番の問題は市民公開講座等一般の方への啓蒙活動が困難なことです。これについても新型コロナ感染症の収束と同時に公開講座を再開できる様に考えております。また新たな試みとして、ホームページを使って医会会員の勤務する病院情報を一般の皆様にお知らせできるようにいたしました。どうぞご活用ください。
新型コロナ感染症蔓延のこの2年間は一般の方々においては大いなる心配と不安を抱いて生活されていたのではないかと考えます。私ども泌尿器科医といえども、専門の呼吸器内科医や救急医とまでとは申しませんが、大きな困難を抱えて、診療をしておりました。実際に開業医の先生方はPCRでの検査や発熱外来という形で貢献され、また、勤務医の先生方は手術等の制限を受けた上で軽症・中等症の患者さんのケアを時には主治医となって行なってまいりました。
新型コロナ感染症をどうにかのり超え様としている現状ですが、今後も気を引き締めて、私共泌尿器科医の仕事を遂行していこうと考えております。泌尿器科における診断、治療はまさに日進月歩であります。私共はこういった波に乗り、より新しい診断や治療が患者さんへ提供できる様にまた、会員間での情報共有ができる様に進めていこうと考えております。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
令和4年7月
第7代埼玉県泌尿器科医会 会長 増田 毅